ホワイトデー現地見学会

 3月14日(水)11:00~14:00 に、「銚子ジオパーク推進市民の会+千葉科学大学」の主催で、『ホワイトデー現地見学会』が、犬吠埼で開催されました。
 今回も、灯台前の観光センターの脇に、マスコット・キャラの「超Cちゃん」をあしらったノボリを立て、受付テーブルを出して、お客様を迎えました。また、テーブルの1台に、スタッフの1人が集中的に集めた「犬吠埼の岩石+化石標本」を陳列した点も、前回同様です。
 
 「市民の会」スタッフは、今回も、灯台下の岩場での今日のガイドに備え、銚子層群の特徴を備えた以下の9ヶ所のジオスポットに、「案内標識」を設置しました。WhitePostCeremony

 (1) 砂岩泥岩互層
 (2) カレント・リップル
 (3) ハンモック状斜交層理
 (4) 生物擾乱
 (5) 生痕化石
 (6) 蜂の巣状風化
 (7) 漣痕
 (8) 汀のノジュール
 (9) 琥珀・トリゴニア・シジミ

 11:00~12:00にはホワイトデーを記念し、犬吠埼灯台を管理する銚子海上保安部の協力を得て、白亜の灯台前に、国内初の『白い丸型ポスト』がお目見えしました。白亜紀の地層と合わせ、「3つ目の白亜」の誕生ですね。
 日本郵便銚子支店主催のイベントには、お洒落な制服の海上保安庁の方々も参加され、序幕後は、飯沼幼稚園の園児たちによる記念投函、お楽しみ抽選会と続き、「市民の会」スタッフも抽選会に参加しました。右上写真は、灯台を背景に『白い丸型ポスト』の序幕を待つ着ぐるみたち。

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 朝9:30には1mあった潮位も、12:00には60cmに下がり、お客様をガイドしやすい環境が整いました。

 お客様とご一緒して岩場への階段を下りて行くと、鹿島灘からの北風が吹きすさぶ丘の上の灯台前とは別世界のように、暖かな日差しが崖地を温め、ここを北限とする黒潮系植物群(左写真)の生育理由が分かる気がします。

 小高い所に立って、砂岩泥岩互層の岩礁を見下ろすと、ハンモック状斜交層理が随所に見られ、ストームの多かった中生代・白亜紀の気候との関連を、よく保存しています。

 岩場に残された動物(恐竜?それ以外?)の足跡化石が点々と続く傍らに、形の良いポットホールが2つほどあり、後世に、熔岩のカケラが回転しながら白亜紀の砂岩を削った様子も、偲ばれました。

 この熔岩のカケラは、犬吠埼の南方にある長崎鼻の沖合の、熔岩でできた島「宝満」辺りからもたらされたと推察します。因みに、「宝満」は、時代を下った新生代・新第三紀・中新世の地層です。

RedLastPost_0314 今回は、干潮時刻に近く、天候にも恵まれたので、汀のノジュールを見た後、一列に並んだノジュールにもご案内ができました。ヤドカリの殻の替わりに、回転して移動するのに都合がよかったのか、球状のノジュールの中に棲んでいた動物たち(アンモナイト?エビ?)の生態にも、思いを馳せました。 

 前回の見学会に続き今回も、銚子市の外側からのお客様をご案内しました。市外のお客様は、「市民の会」HPのブログをご覧の上でご来場されるので、今後ともHPのブログには、タイムリーな情報のアップが要請されることも分かりました

 灯台前の観光センターの脇には、今日まで、本州最東端の赤いポスト(右写真)が立っていました。ところが、午後3:30を過ぎると、これが青いシートとロープで包まれ、使用不可になりました。『白い丸型ポスト』にバトンタッチした赤いポストさん、お役目、ご苦労様でした。

月例見学会第2回 ・ 犬吠埼(その2)

Guide2_DSCF3364_Resize 初め2回のガイドは、10名以上のお客様をご案内しました。その後は、三々五々お見えになるお客様の小グループに対応して、随時、1~3名のスタッフがガイドしました。今回は、お客様のご要望に応じて、20分~1時間30分の範囲内で、内容をアレンジしました。左写真は、ベテランガイドによる解説。
 内容は、前述の「簡易標識」の場所で、(1)~(8)の地質の成立状況を説明するほか、随時、犬吠埼の崖地に見られる植物群や、灯台+波高計+電波塔の説明などを付加しました。

 犬吠埼の地質は「犬吠埼層」と呼ばれ、主として、ストーム(嵐)で形成された「ハンモック状斜交層理」を形成する細粒の砂岩から成り、石英とカリ長石に富みます。堆積したのは、当時の「南中国地隗」に近い、東西方向に海岸線を持つ「亜熱帯の比較的浅い海」だとされています。因みに「亜熱帯」は、現代の気候に対応する地図でいえば「海南島」中部以北に相当します。

 犬吠埼層を含む「銚子層群」は、中生代の白亜紀前期のうち、前期バレミアン~後期アプチアンに属します。このうち、犬吠埼層は前期アプチアンに属します。銚子層群は、西南日本外帯の「秩父帯中帯」に属する関東山地で、ジュラ紀の岩を不整合に覆っている 山中(サンチュウ)地溝帯」の、白亜系の「石堂層(バレミアン)」・「瀬林(セバヤシ)(後期バレミアン~アプチアン)」の東方への延長とする説があります。銚子も関東山地も、テチス海由来の動物化石(アンモナイトなど)を多く産出します。「山中地溝帯」では恐竜の足跡も確認されています。
 銚子層群は、ジュラ紀の「愛宕山層群」の上に不整合で堆積しています。犬吠埼で地面を深く掘る工事をすると、「高神礫岩」と同様の化石を含むジュラ紀の石が出るのは、このためではないかと言われています。

 銚子半島を含む、やがて本州の部品になる地隗は、白亜紀前期(約1億3,000万年前)に、イザナギ・プレートの北上に伴う「横ずれ運動」により、南シナ海付近からほぼ現在の位置まで、約2,000km移動したと考えられています。銚子半島にとって、パンサラサ海(古太平洋)の海底を産みの母、超大陸ロディニアを実の父とすれば、南中国地隗やテチス海は育ての母、イザナギ・プレートは育ての父といったところでしょうか?
 また、銚子層群の地層は、白亜紀後期から、新生代・中新世の日本海が開く前後までに、水平圧縮された結果、背斜を成す多くの褶曲とそれらを切る断層によって変形を受けており、随所に、30°もの傾斜が見られます。 

 毎週土曜日の『大衆日報』に、安藤先生の連載記事が載るようになり、昨2月25日で第6回を迎えました。この記事をご覧になっての訪問者も増えました。特に最新回は、『堆積学の教科書・犬吠埼の堆積構造』という表題で、犬吠埼がタイムリーに特集されています。
 また今回の見学会では、関東の少し遠いエリアからの新しいお客様も増えました。特に、内陸県のお子様たちは、説明付きの磯遊びを楽しんでいる様子でした。
 昨日の大雨が過ぎ去って寒さがぶり返し、波浪注意報が出ていた犬吠埼の岩礁は、午後にはうねりを伴う3mの波に洗われ、午後2:30を回ると急速に潮が上げてきました。薄曇りの一日、鹿島灘からの6m/秒の北風にも負けず、100名の見学客が、銚子市内および首都圏から訪問されました。

 次回は春たけなわ、3/24(土)の『犬岩・月例見学会』への、皆様の一層の参加をお待ちしています。
 集合場所は、「犬岩前(犬若青年館わきを入り奥の広場)」です。

月例見学会第2回 ・ 犬吠埼(その1)

Guide1_DSCF3374_Resize 2月26日(日)10:00~14:00に、「銚子ジオパーク推進市民の会+千葉科学大学」の主催で、『月例見学会第2回』が、犬吠埼で開催されました。右写真は、ガイドの「漣痕」解説に身を乗り出すお客様。

 日曜日の犬吠埼では、朝8:30には、灯台の展望台にお客様の姿が見えます。『~市民の会』スタッフは、灯台下の岩場での今日のガイドに備え、銚子層群の特徴を備えた以下の8ヶ所のジオスポットに、「簡易標識 」を設置しました。
 
朝8:30には潮位が高く、ジオスポットからやや離れた位置に標識を設置することになった箇所も幾つかありました。

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 灯台脇の観光センターの隣に、マスコット・キャラの「超Cちゃん」をあしらったノボリを立て、受付テーブルを出して、お客様を迎えました。 今回は、そのテーブルの1台に、スタッフの1人が集中的に集めた「犬吠埼の岩石+化石標本」として、以下を陳列しました。

 a. フズリナを含む砂岩(愛宕山層群、フズリナは3億年前)
 b. チャート(愛宕山層群、緑色部分は2億5千万年前の酸欠時代)
 c. チャート(愛宕山層群、赤褐色部分は②より後の有酸素時代)
 d. トリゴニアを含む砂岩(銚子層群)
 e. シダ類を含む砂岩(銚子層群)
 f. その他の植物を含む砂岩(銚子層群) 

 受付に見えたお客様は、この標本に大変、興味を示されました。
  (1) 砂岩・泥岩互層
 (2) ウェーブ(波成)リップル(砂漣)
 (3) カレント(流成)リップル(砂漣)
 (4)  ハンモック状斜交層理 (左写真)
 (5) 生痕化石・生物擾乱
 (6) ノジュール
 (7) 皿状構造
 (8) 動植物化石
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