茨城県自然史博物館_訪問記

 1月17日(金)に、「銚子ジオパーク推進市民の会」による「茨城県自然史博物館」への訪問研修が行われた。

 これは、昨年、水戸市で開催された「日本ジオパーク・ネットワーク関東大会」での、「茨城県自然史博物館」によるプレゼンテーション=『ジオ・トラベル in いばらき_5億年の大地を巡る旅』が契機となり、理事会で急遽決定されて、今回の企画の終了日直前に実現したもの。

アンモナイト140117_142512Ed 展示は、TXつくば地下駅発掘の貝化石群から出発する、『悠久の時を地質で巡る旅』をテーマにして、以下のような順路を辿るようになっている。

 ①5億年前・古生代カンブリア紀の、日本最古の変性花崗岩、
 ②ジュラ紀の深海底に誕生した付加体=八溝山、
 ③アンモナイトに代表される白亜紀後期に堆積した、砂岩泥岩互層=平磯海岸、
 ④中世代と新世代の狭間における、噴火しないで固まった巨大マグマ=
筑波山、                                            【各種形状のアンモナイト】
 ⑤新生代・古第三紀の植物化石=常磐炭田、                       
 ⑥新生代・新第三紀における海底火山=袋田、
 ⑦海水面変動によって貝塚が多い新生代・第4紀、
 ⑧現在の「かけがえのない大地」

茨城県博ランチ1401171145_02355Ed 新生代・新第三紀の海成層では、高校2年生のジュニア学芸員が発見した古代ゾウ=ステゴロフォドンの頭蓋骨化石や、ムカシオオホオジロザメの顎と歯の化石などについて、学芸員から説明を受けた。

 3時間程かけて遠路訪れた時間的な制約の関係で、全体的に、消化しきれない点が残念だった。

      【恐竜発掘カレー】        昼食は、大勢が短時間で効率よく食事できるよう、めいめいが前もって予約してあったものを摂り、味に満足した。

 昼食後は、各自の自由行動となった。
 常設展示を見学したり、隣接する菅生沼では木道を歩いてコハクチョウ・アオサギ・カモ類などの野鳥観察を楽しんだ。
 長く続く木道は、かなり傷んでおり、それを1人で修理している方が居られて、印象に残った。また、木道の終点に建つ看板の地図を見て、この先が”水海道”だということを、初めて知った。

恐竜骨格140117_142505Ed 常設展示は、玄関前で迎えるヌエオロサウルス(=世界最大級の植物食恐竜、中国「内蒙古自治区」で産出)の骨格レプリカから始まり、化石や現生の動植物を生態と共に紹介し、最後は柔らかな銀白色に輝く「リチウム・ペグマタイト」鉱床に終わる、見事なものだった。

 因みに、リチウム・ペグマタイトは花崗岩に含まれ、国内では4か所のみで産出される。ここに展示されているものは、妙見山(常陸太田市里美区)で産出し、「リチア雲母」の含有率が極めて高い。「リチア雲母」は、レアメタルのリチウムに富む。                                    【恐竜の骨格レプリカ】    
 妙見山は、地質的には阿武隈帯の西縁にあり、白亜紀の花崗岩に覆われ、チタン鉄鉱系の火成岩が関係しているとされている。
 1973年に発見された妙見山の鉱床は、リチア雲母の中に「リチア電気石(透明度が高いものは宝石のトルマリン)」を含み、その含有量では国内一だが、現在は市の天然記念物で、採掘禁止。                                           
 最後に、赤道近くから北上した島弧群によって形成された日本列島の成り立ちを解説し、茨城の大地 に至るまでの、「常設ビデオ」が秀逸だったことを付記する。

                   文責 : 椿 敬一郎  (補筆と画像提供 : HP&ブログの担当スタッフ)