伊豆半島ジオパーク_訪問記
                              
≪ (中)からの続き ≫
 
 視察3日目は、午前は、かつての伊豆国府で「三嶋大社」の門前町でもある三島宿に着き、「三島市内」ジオツアーに参加し、午後を移動にあてる予定です。
 3日目のジオツアーでは、伊豆半島GP推進協の地学の選任研究員の方による案内があり、静岡県から出向されている方も同行されました。

 三島駅前の「総合観光案内所」にある、「三島ビジターセンター」を訪れると、三島の土と相性が良いメイクイーン種のジャガイモで作った三島コロッケの紹介があり、後ほど、市内のお店で頂くことになりました。

楽寿園_溶岩小洞穴Ed 駅前の横断歩道を渡ると、旧小松宮親王の別邸を引き継いだ市立公園  「楽寿園」です。 ここには、1万4000年前の富士山の噴火に伴う、三島溶岩流が至る所に顔を出しています。解説を聞くと、「縄状溶岩」の流れた方向が分るようになりました。
 園内の林の中では、流れ出した末端部の溶岩の温度が下がって固結する前に、後ろから押されて盛り上がってできたとされる「溶岩塚」や、溶岩塚が形成される時に、溶岩の内部に溜まったガスが溶岩層を押し上げてできたとされる「溶岩小洞穴」も、見ることができました。
 「楽寿館」の前に広がる「小浜池」や、「中の瀬」では、今年は水が引いて    <図9.森林内の溶岩塚溶岩小洞穴  しまい、気泡の多い玄武岩質の溶岩がゴロゴロしています。研究員の方によると、30cm掘れば水が出てくるそうです。資料によれば、3年前の9月には水深1.7mを超えていたというので、少し残念です。

源兵衛川Ed 楽寿園を出て、源兵衛川の中の遊歩道を歩きます。源兵衛川の源流は、楽寿園内の「中の瀬」の湧水だということですが、「中の瀬」が干上がっている時に、源兵衛川には綺麗な水が豊富に流れており、標高の差なのでしょうか?少し不思議な気がしました。9月とはいえ、まだ暑い昼前の時間帯、親子で水遊びをしている川中の様子に、幼い頃を思い出しました。

 川から上がり、有名なうなぎ屋の前を通ります。ここのウナギは、浜名湖などの産地から取り寄せたのち、三島の湧水にさらして臭みを抜くので、格別   <図10.源兵衛川の川中の遊歩道    に美味しいそうです。

三嶋大社拝殿Ed 大通りを下ると、鬱蒼とした森に囲まれた、伊豆の国一ノ宮の「三嶋大社」に着きます。延喜式に記載のある「伊豆三嶋神社」は当時、白浜(下田)にあり、平安時代に三島に遷座したそうです。
 入口の鳥居の脇に、伊豆半島GPの説明版があります。
 三嶋大明神として、二柱の祭神=大山祇命と言代主神を紹介したあと、大山祇命の娘=此花咲耶姫命が、富士山信仰の浅間神社の祭神として祀られていること、(富士火山帯の)伊豆諸島には三嶋大明神の妃神達が祀られていることを紹介しています。
 火山に対する古代人の畏れが三嶋大明神への信仰となり、三嶋大社      <図11.三嶋大社の拝殿>       の歴史の中に息づいていることが分ります。ジオと人との関わりを歴史の中に探る時、古代から続く神社や寺は、貴重な指針を与えてくれる場合が、数多くあると思います。
 境内の「神池」は、楽寿園の小浜池と違い、かなり水量がありました。この池の水源は、「三島宮川用水」の「幸原堰」というところにあり、三嶋大社の大鳥居と本殿を結ぶ一直線上の北に位置しているそうです。

三島の桜川Ed 
三嶋大社を出て、「白滝公園」を目指し、カルガモが泳ぐ清流「桜川」沿いの道を辿ります。ヤナギの並木になっていますが、初秋の昼日中、暑さに負けそうになっても日陰はありません。
 桜川の源流となる湧水は、白滝公園や「菰池」にあるそうです。
 ここの遊歩道には、三島に所縁の文学者の碑が幾つも並んでいます。井上靖、太宰治、司馬遼太郎、若山牧水、正岡子規、宗祇、大岡真、等々。中では、太宰の解説が具体的で、気に入りました。
 溶岩の露頭が多い白滝公園の入口では、三島の建築士協会がプレゼント<図12.水底の水草も透き通る桜川の清流> したカラクリ人形「めぐみの子」が、人感センサー付きで水を汲んでいます。
 楽寿園の入口まで戻り、人気のある蕎麦屋で、楽寿園の庭を見ながら二八蕎麦を頂き、三島市内ジオツアーを終えました。
 半日、三島を案内して下さった伊豆半島GP推進協の皆様、どうも有難うございました。 
 
   文責 :  伊豆半島GP視察に参加したHP&ブログの担当スタッフ  in  銚子ジオパーク推進市民の会