■ 地質学会 関東支部 主催の『地学教育サミット』に参加しました (上)

<図1.高橋雅紀氏の講演を聞く参加者>

に、銚子ジオパークから4名(推進室1名、「銚子ジオパーク推進市民の会」3名)が参加しました。推進室の山田さんは当日のパネリストとしての参加、市民の会は一般参加です。
会場は「小田原市生涯学習センター」2Fホールで、会議は朝10時に開会し、夕方4時に終了しました。銚子からは、朝6時前に家を出て、帰宅は夜8時半過ぎでした。

戦国時代東国の覇者=北条早雲の
<図2.北条早雲像> 大型銅像があります。
駅前から北西方向に直進、「社会福祉センター前」の信号で、県道
74号に出て、北北西に進みます。
城山の急な坂道を登りながら後ろを振り返ると、北条早雲が築いて明治に破却され、昭和に外形が再建された「小田原城」が朝日を浴びて聳えています。道路沿いには早咲きの河津桜が満開で、湘南の朝風
が香ります。 <図3.小田原城>

会場に着くと、既に席が殆ど埋まっており、主催者側発表によると参加者は92名だったそうです。
参加者の殆どが教育関係者というのも、日頃参加しているジオパークの会合との違いです。
高橋雅紀氏の演題は、『日本列島の成り立ち~大陸から弧状列島へ
~』で、数多くのスライドによるアニメーションに、いつも通り、密度の高い解説が付きました。

付加体より成る列島の基盤を成す部分に、5億年前の大陸の地層が取り込まれた後、フィリピン海プレートの移動によって、東西日本が開き、フォッサマグナが形成される迄、の一連の流れです。
講演の後、高橋雅紀氏は、当日午後に開催される「日本地学オリンピック とっぷ・レクチャー」のため、急いで筑波へ戻られました。
高木秀雄氏の演題は、『ジオパークとその教育活用』です。
<図6.講演する高木秀雄氏> ジオパークで重要なのは”人のネットワークづくり”で、ジオパー

ガイド活動、といった3つのステップを踏んで、進んでゆくことを示されました。
この段階的な方法論は、銚子ジオパークにとっても大変示唆に富むものです。
とかち鹿追ジオパークでは、2012~2014年度に、文部省の研究開発学校の指定を受けた小学5校・中学2校・高校1校が、独自の教科書『新 地球学』を独自に作成・使用して、持続可能な開発や防災について学んでいるそうです。 <図7.人のネットワークづくり>

茨城大名誉教授で、現在は日立市郷土博物館の特別専門員をされている田切氏は、パンフレット『日本最古のカンブリア紀層の郷土日立』を編纂されました。
このパンフレットは日立市教育委員会の発行で、当日、会場でも販売されました。
帰宅してから開いてみると、ペ-ジ毎に、よく考えられた構成で、大変素晴らしい出来栄えです。 <図8.日立市 <図8.日立市教育委員会のパンフレット> 田切氏は、2008~2010年に、研究チームを率いて、日立市~
常陸太田市で、5億年以上前のカンブリア紀の地層を発見された、ご当人です。そのことが、このパンフレットを読む人に、感銘を与える理由でもあります。
帰宅してから開いてみると、ペ-ジ毎に、よく考えられた構成で、大変素晴らしい出来栄えです。 <図8.日立市 <図8.日立市教育委員会のパンフレット> 田切氏は、2008~2010年に、研究チームを率いて、日立市~
常陸太田市で、5億年以上前のカンブリア紀の地層を発見された、ご当人です。そのことが、このパンフレットを読む人に、感銘を与える理由でもあります。

日立市では、博物館が小中学校の地層観察などの理科授業を行う他、日立製作所のOBが指導する「日立理科クラブ」も
、物理・数学・化学分野の博士号を持つ方たちが学習支援をしており、今後は地学分野も対象にする方向だそうです。
昼休みには、田切氏が考案された「地震波伝播実験装置」
を使って、他地域の人々に交じり、銚子からのスタッフも実験に参加しました。
この装置は、どこでも手に入る安価な材料を使いながら、
P波(縦波:リングの揺れの方向に伝播する粗密波)とS波 <図9.地震波伝播実験装置と田切美智雄氏>
(横波:ペット・ボトルの揺れの方向と直角に伝播する捩れ波)の違いがよく理解できるようになっています。
【謝辞】 地学教育サミット事務局殿 : 図1&図5&図6&図9の写真について、使用
を許可して頂き、どうも、有難うございます。
高橋雅紀先生 : 図5の写真について、使用を許可して頂き、どうも、
有難うございます。
高木秀雄先生 : 図6&図7の写真について、使用を許可して頂き、どうも、
高木秀雄先生 : 図6&図7の写真について、使用を許可して頂き、どうも、
有難うございます。
図7&図8の写真提供 : 山田 雅仁氏 in 銚子ジオパーク推進室
文責&上記以外の写真提供&編集 : HP&ブログ担当 in 銚子ジオパーク推進市民の会
(下)に続く