
(6)長崎海岸では、周辺から採取したと思しき、黒くて丸い礫岩が、民家の垣根に使われている様子を観察。
(8)大谷津では、先ず、下総台地の頂上に上り、犬若岬から刑部岬までの海食崖を観察。今は海中に没した佐貫城と、そこに逗留したと伝わる義経や、城主・片岡常春、奥州・衣川に散った弟・為春の命運に思いを巡らせ、渡る海風も「諸行無常」と吹くように思いました。
次に、海岸の、テトラに近いコンクリート上に降りました。ここに来ると、日頃見慣れている名洗遊歩道からの名洗層を中心とした屏風ヶ浦とは異なり、飯岡層が中心になります。青灰色を帯びた泥質凝灰岩から成る飯岡層が、上部の香取層との境界から流れ落ちる湧水によって、白く輝いています。風化の激しい香取層は、屹立する飯岡層の崖面に流れ出して、随所でそこを覆っています。ここでは未だ飯岡層の下に名洗層も露頭しており、犬吠層群の3層すべてと関東ローム層が同時に観察できます。
帰りがけに、飯岡層の上面からの清冽な湧水を、何度も確認しました。
天候にも祝福されて、メンバーの誰もが市民レベルでの成功感を味わった、素晴らしい見学会は、午後3時で終了。
休日に、ご家族づれで参加され、いろいろと教えて下さった、安藤先生に感謝いたします。